100kmウォーク(ウルトラウォーキング)に挑戦するうえで、持ち物の準備はとても重要。
必要な道具がそろっているかどうかで歩行中の快適さが大きく変わり、完歩できるかどうかにも影響します。
特に初挑戦の場合は、不足している持ち物があるとトラブルにつながりやすいため、入念に確認しておくことが大切です。
この記事では、必ず持っておきたい基本アイテムから、あると便利な道具、トラブル対策までまとめて解説します。
100kmウォークの持ち物は何が必要か
100kmウォークでは、基本的な装備を整えておくことで歩行中の負担を大きく減らすことができます。
まずは大会参加者の多くが必ず準備している必須アイテムから確認していきます。
歩きやすい靴と靴下
靴や靴下は100kmウォークの成否を大きく左右すると言われるほど重要。
普段使いのスニーカーではクッション性や安定感が不足しやすく、長時間歩行には向きません。
選択肢としては「ウォーキングシューズ」「ランニングシューズ」「トレイルシューズ」などがあり、コースの特徴に合わせて選ぶことが大切です。
舗装路が中心ならクッション性の高いランニングシューズ、山道や砂利道など不整地が含まれる場合はグリップ力の高いトレイルシューズが適しています。
いずれの場合も、事前に何回か歩いて足に馴染ませておくことが必要です。
靴と同様に靴下も重要で、厚みがあり、吸汗性やクッション性に優れたタイプを選ぶことで、マメや擦れの予防になります。
五本指ソックスやスポーツ用ソックスなど、歩行時の負担を減らす工夫がされた製品も検討するとよいでしょう。
リュックやランニングバッグ
荷物を持ち運ぶリュックは、体に密着して揺れにくいタイプが歩きやすくおすすめです。
「ランニングバッグ」「トレイルバッグ」などは肩や腰にフィットする形状になっており、長時間の歩行でも疲れにくい特徴があります。
特に前面にペットボトルが入るポケットがあるモデルは、歩きながらでも給水しやすく、補給のタイミングを逃しにくくなります。
リュックの容量の目安として、軽量重視であれば「7〜15L」程度、荷物をある程度持ち歩きたいのであれば「20~30L」程度です。
リュックのサイズが大きすぎると荷物が重くなり歩きに支障がでやすく、小さすぎると必要な物が入らなくなるため、自分に合った適度なサイズ選びが大切です。
使用前に実際に背負ってみて、肩や腰に負担がかかりすぎないか確認しておくと安心です。
ヘッドライト
100kmウォークでは、ヘッドライトは必須装備となるアイテムです。
大会によっては「ヘッドライトの持参が参加条件」になっているケースもあり、安全面でも欠かせない存在です。
夜間の道は暗く、街灯が少ない区間では足元が見えにくくなるため、光量の弱いライトでは十分に照らせません。
ヘッドライトは手を使わずに足元や進行方向を照らせるため、歩行中の安全性が大きく高まります。
選ぶ際は「必要な明るさ(ルーメン)」「照射範囲」「電池の持ち時間」を確認しておくことが重要です。
明るさは最低でも300ルーメン程度あれば、ある程度の暗い道にも対応しやすく安心して歩けます。
また、予備の電池や容量の大きいモバイルバッテリーを持っておくと、万が一のトラブルにも対応できます。
給水用ボトルと補給食
長時間歩行では、脱水やエネルギー不足を防ぐための給水と補給が欠かせません。
ペットボトルよりも、開け閉めがしやすい飲料ボトルやソフトフラスクのほうが歩きながらでも飲みやすく便利です。
補給食はゼリー飲料、エナジーバー、塩分補給タブレットなど、素早くエネルギーを補えるものを準備しておくと安心です。
飲料や補給職は、大会ルートで設置されているエイド(休憩ポイント)で支給したもらえたり、道中のコンビニや自動販売機で買い足したりも可能なので、必ずしも事前に準備する必要はありません。
大会のルートに応じて、給水や補給職を事前に用意するのかを検討しておきましょう。
タオルや制汗シート
タオルは汗を拭くだけでなく、雨や霧で濡れた際に役立ちます。
制汗シートで顔や手足を拭けばリフレッシュ効果があり、長時間の歩行で気持ちを切り替えるためにも使いやすいアイテムです。
特に夏場や湿度が高い時期は、シートを携帯しておくことで快適さが大きく変わります。
タオルや汗拭きシートは重さの影響を受けにくいので、リュックに入れておくといざという際に活用できます。
モバイルバッテリーや乾電池
スマートフォンはGPSや大会アプリを起動したり、写真や動画を撮影したりすると電池消費が早くなるためモバイルバッテリーは必須です。
スマートフォンの電源が切れてしまうと、現在地点が分からなくなって迷ってしまったり、緊急の連絡ができなくなったりといったトラブルになってしまいます。
乾電池で動くヘッドライトを携帯する際は、予備の乾電池を持っておくと安心できます。(乾電池は道中のコンビニなどでも買えます)。
モバイルバッテリーの容量は10,000mAh以上あると安心でき、サブとして小型の補助ライトや反射材を持っておくと、夜間歩行の安全性がさらに高まります。
スマートフォンの他、GoProやOsmoActionなどのアクションカメラやヘッドライトへの給電を検討している場合は、使用用途に応じた容量のモバイルバッテリーを選びましょう。
100kmウォークの快適さを高める便利アイテム
必須ではありませんが、あると歩行中の快適さを向上するアイテムを紹介します。
特に初めて挑戦する場合は、疲れや痛みを軽減する工夫ができるため、結果的に完歩に近づきやすくなります。
インソールやテーピング
インソールを使うことで足裏の負担を軽減し、長時間歩行による痛みを抑えやすくなります。
特に土踏まずをしっかり支えるタイプは疲れを軽減する効果が高いです。
また、テーピングはマメや擦れの予防に有効で、足の特定部分に貼っておくことで皮膚への負荷を減らせます。
事前に試して、自分の歩き方に合うものを選んでおくと安心です。
ワセリンや保湿クリーム
足の擦れや乾燥によるひび割れを防ぐために、ワセリンや保湿クリームを使用します。
特に長距離を歩くと皮膚が乾燥し、摩擦が増えるため痛みが出やすくなります。
歩く前に塗っておくことで滑りが良くなり、擦れを抑える効果があります。
指の間やかかとなど、痛みが出やすい部分を中心にケアするとよいでしょう。
着替えや防寒ウェア
汗をかいたまま歩き続けると体が冷えて体力を奪われやすくなります。
替えのTシャツや靴下を用意しておくと、快適さが大きく変わります。また、夜間は気温が下がるため、防寒対策として薄手のウインドブレーカーやアームウォーマーがあると安心です。
軽量でコンパクトに収納できるものを選ぶと持ち運びもしやすくなります。
携帯カイロや雨具
季節や天候によって体温が奪われる場面があるため、携帯カイロや簡易レインウェアを準備しておくと安心です。
カイロは腰や背中に貼ると身体が温まり、長時間の歩行でも疲れが軽減されます。
雨具は突然の雨に備え、軽量で動きやすいタイプを選ぶと快適に歩き続けられます。
ビニール袋やジッパー袋
ビニール袋は濡れた服やゴミの収納、スマートフォンの防水など、さまざまな場面で役立ちます。
荷物を整理しやすくするため、コンパクトなジッパー袋を数枚用意しておくと便利です。
雨天時には荷物の防水にも使えるため、持っておいて損のないアイテムです。
100kmウォークでトラブルを避けるための持ち物
100kmウォークでは、足のトラブルや体調不良が原因で歩けなくなるケースがよく見られます。
事前に対策アイテムを用意しておくことで、痛みを軽減しながら最後まで歩き続けやすくなります。
マメ対策用のテーピングや絆創膏
長距離を歩くと、足裏や指の間、かかとなどにマメができやすくなります。
マメが悪化すると歩行が困難になるため、事前にテーピングを貼ったり、絆創膏を持っておくと有効です。
特にスポーツ用のテープは粘着力が高く、汗をかいてもはがれにくいのでおすすめです。
歩き始める前から気になる部分に貼っておくと予防にもつながります。
靴擦れ防止用の保護テープ
靴擦れはシューズとの相性や長時間歩行で起こりやすく、痛みが出ると歩くペースが大きく落ちてしまいます。
かかとや足首など靴と擦れやすい箇所に、あらかじめ保護テープを貼っておくことで摩擦を軽減できます。
薄手で伸縮性のあるテープなら、歩行中の違和感も少なく使いやすいです。
塩タブレットやサプリメント
長時間歩くと汗で塩分やミネラルが失われるため、補給が追いつかないと足がつりやすくなります。
塩タブレットや電解質サプリメントを携帯しておくと、体調を崩しにくく、エネルギー低下も防げます。
特に夏場や湿度の高い日にはこまめな塩分補給が欠かせません。
日焼け止めやサングラス
長時間歩くと日差しの影響を強く受け、日焼けや目の疲れにつながります。
日焼け止めを事前に塗っておくことで肌への負担を軽減でき、サングラスは強い日差しから目を保護し、集中力の低下を防いでくれます。
特に屋外で歩く時間が長い大会では積極的に用意しておきたいアイテムです。
夜間用の反射材やライト
夜間歩行時の安全確保に欠かせないのが反射材です。腕や足に巻くタイプや、バッグに取り付けるタイプなど、光を反射することで車や自転車からの視認性が高まります。
サブライトや点滅ライトなども併用すると、夜間の安全性がより向上します。
まとめ
ウルトラウォーキング(100kmウォーク)は長時間の歩行になるため、適切な持ち物を用意しておくことで快適さと安全性が大きく向上します。
靴やリュック、補給食といった基本的な装備に加えて、マメ対策や防寒対策などのアイテムを揃えることで、トラブルを避けながら歩き続けることができます。
自分に合った装備を準備しておくことが、100kmウォーク完歩へ近づくための大切な第一歩です。
まずはできるところから揃えて、自分のペースで準備を進めてみてください!

